吉崎海岸のいきもの

海浜植物

ハマゴウ

ハマゴウの花

高さ60cm程度の落葉低木です。 浜辺を這うように広がり、7-9月にかけて青い花を咲かせます。
葉によい香りがあるので、かつてはこの葉を線香の原料として利用していました。 それが「浜香」となり、転じてハマゴウとなったそうです。
吉崎海岸では砂浜の高い場所を覆い尽くすように群生しています。


ハマヒルガオ

ハマヒルガオの花

海浜植物を代表する植物の一つです。 常緑性のつるが地面を這うように伸びて群生します。
冬は砂に埋もれるように生えていますが、 気温が上がるにつれて、緑のこんもりとした姿になり、 5-6月にアサガオに似た桃色の花を咲かせます。


ハマボウフウ

ハマボウフウのつぼみ

一年を通じて、光沢のある葉を広げています。 初夏に白くて目立つ花を咲かせた後、 丸い特徴的な果実をびっしりと実らせます。
晩秋には果球が崩壊し、木を削ったような種子を周囲に落とします。
幼苗はたくさん見かけますが、大きく育った株は少ないです。

昆虫

キアシハナダカバチモドキ

巣穴を掘るキアシハナダカバチモドキ(♀)

カリバチの仲間で、土の中に幼虫のための巣を作ります。 巣の中には、麻酔をかけたバッタ類を運び込み、 卵をひとつ産み付けて巣穴をふさぎます。
卵から孵化した幼虫は、バッタを食べて成虫になります。 キアシハナダカバチモドキの巣穴は特徴的です。 本物の巣穴の近くにニセモノの巣穴を二つ作り、 三つの巣穴があるように見えます。 しかも狩りに出かける時は、本物の巣穴をふさいでから出かけます。
吉崎海岸では、6月から営巣活動が確認でき、 7月半ばには営巣活動はほぼ終わるようです。

菌類

アバタケシボウズタケ

アバタケシボウズタケ

海岸の砂浜に生えるという変わったキノコです。 砂に埋もれるように発生し、キノコの頂部だけを砂の外に出しています。 キノコの頂部には小さな穴が開き、そこから胞子を散布します。
ところで、アバタケシボウズタケって名前、ちょっと長いですよね。 略してAKBって呼ぶといいですよ。